家庭教師のころ、中学生と一緒に怒られて

家庭教師という仕事は、知的で恰好がいいし、肉体労働やサービス業ほど身体に辛い仕事ではないので、大学生のアルバイトとしては大変に人気があります。
しかし、どんな仕事でも見かけと実際は違うものです。
私自身大学生のころ、幸運にも家庭教師のアルバイトにつくことができたのですが、相手がやる気のない男子中学生だったので往生したことがあります。
相手が男子ですから、無理矢理に鉛筆を持たせたり、時にはバカな話をして気を引きましたが、そこから先に進まない。
ところがあるとき、その子がモデルガン好きであることを知り、自分が遊んでいたモデルガンをプレゼントすると感激して、家庭教師の私の訪問を楽しみにしてくれるようになりました。
モデルガンをくるくる回していてガラスを割って、その子の母親から揃って叱られるという体験をしてから、私とその子は奇妙な一体感を得て、どうにかこうにか勉強するという形にもっていくことができました。
格段に成績を伸ばすことはできませんでしたが、勉強する習慣ができたと親御さんから感謝の言葉をうけたのが、アルバイト料以上の感激でした。